
ひとり親にとって支援制度の内容はとても気になるところ。
今回は気になる支援制度を詳しくご紹介いていくとともに、給付金、困った際の相談先までも解説。
是非今後の参考にしてみてください!
1. 東京都中央区はひとり親支援制度が充実
ひとり親支援制度は、父母どちらか一方の養育しか受けられない父子・母子家庭などのひとり親家庭を支援するために設けられました。
東京都の各自治体もそれぞれ力を注いでいる制度です。
中央区のひとり親支援制度は内容が充実しており、ひとり親家庭にとても重宝されています。
この制度は人にもよりますが、フル活用すると年間百万円近い家計の負担軽減をすることができます。
制度の内容を知らないというひとり親家庭の人は、利用できるものがあるかどうか確認してみることをおすすめします。
ここでは、中央区のひとり親支援制度の充実した内容が知りたい、活用してみたいという人に向けて、具体的にどのような制度があるのかを簡潔に紹介させていただきます。
ぜひ、ご参考としてください。
2. 中央区のひとり親支援制度についての相談先
中央区にはひとり親家庭のための専任相談員(母子父子自立支援員兼家庭・婦人相談員)がいます。
ひとり親家庭で困ったこと、迷うことがあったとき、相談に応じてくれたり、助言をしてくれます。
いざというときは頼りましょう。
相談内容・相談日時・問い合わせ先を記載しますので、ご参考としてください。
<相談内容>
- ひとり親家庭の生活のこと
- ひとり親家庭内の人間関係や女性福祉に関すること
- 保護が必要な女性の相談など
<相談日時>
- 月~金曜日(祝祭日・年末年始は除く)/ 9~17時まで
<問い合わせ先>
- 場所:中央区の保健福祉部>子育て支援課>子育て支援係(本庁舎6階)
- 電話:03-3546-5350
※情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『ひとり親家庭・女性相談』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/shien/hitorioya/soudan/zyoseisodan.html
3. 東京都中央区のひとり親支援制度一覧
中央区のひとり親支援制度は充実しています。
多彩な制度を一覧表にまとめると下記の通りになります。
分類・制度の個別内容は続いて紹介しますので、一覧表とあわせてご参考としてください。
分類 | 制度 | 概要 |
手当・助成 | 児童扶養手当 | 年間数十万円規模の手当 |
児童育成手当(育成) | 年間約16万円の手当 | |
ひとり親家庭等医療費助成 | 医療費が1割になる | |
就労・自立支援 | ひとり親家庭高等職業訓練促進給付金 | 通学中に毎月10万円前後の給付金 |
ひとり親家庭自立支援教育訓練給付金 | 教育訓練の費用6割が給付される | |
学習・生活支援 | 中央区学習支援事業「ステップアップスクール」の実施 | 中学生向けの無料個別学習指導 |
ひとり親家庭ホームヘルプサービス | 困ったときにホームヘルパーの支援 | |
ひとり親家庭休養ホーム事業(宿泊施設) | 指定旅館などの宿泊費を1人7千円ほど助成 | |
ひとり親家庭休養ホーム事業(日帰り施設) | 指定遊園地などの入場料を1人3千円ほど助成 | |
東京都母子及び父子福祉資金 | お金を貸してくれる制度 | |
住宅支援 | 母子生活支援施設の入所 | 母子家庭用の安価な住宅 |
区立ひとり親世帯住宅 | ひとり親世帯の安価な住宅 |
※情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『ひとり親の方へ』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/shien/hitorioya/index.html
3-1. 手当・助成
ひとり親家庭の生活を支援する手当や医療費助成の制度です。この制度を活用すれば、年間数十万円の手当をもらえる可能性があります。また、医療費を1割まで減らせるかもしれません。
児童扶養手当
ひとり親家庭で、18歳までの子供がいる人に支給される手当です。 養育費を含む所得などにより変動しますが、年間で『約12~50万円(子供1人の場合)』という支給額になります。細かい支給条件・所得制限などがありますので、中央区役所の窓口・中央区の公式ホームページなどでご確認ください。
<手当月額>
- 全部支給の場合:42,910円
- 一部支給の場合:10,120~42,900円
<加算月額>
- 第2子がいる場合:5,070~10,140円を加算
- 第3子以降がいる場合は1人につき:3,040~6,080円を加算
※情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『児童扶養手当』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/teate/jidoufuyou.html
児童育成手当(育成)
ひとり親家庭で、18歳までの子供1人につき月額『13,500円』が支給される手当です。年間で『約16万円(子供1人の場合)』という支給額になります。
※情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『児童育成手当(育成)』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/teate/jidouikusei.html
主な児童扶養手当との違いは、児童扶養手当は国からの支給、児童育成手当(育成)は地方自治体からの支給という点です。
支給条件・所得制限に差はありますが、両方受給できますので、 児童扶養手当とあわせて、中央区役所窓口・中央区公式ホームページなどで確認するとよいでしょう。
ひとり親家庭等医療費助成
ひとり親家庭の人が病院・薬局などで、健康保険を使って診療・調剤を受けたときの医療費を助成してくれる制度です。
自分の支払う医療費が『1割 or なし』などの格安になります。
細かい支給条件・所得制限・助成できないものなどは中央区役所窓口・中央区公式ホームページなどでご確認ください。
<住民税課税世帯> ※ひとり親世帯で住民税支払いがある
1.自分の支払う医療費
- 医療費の1割分 / 入院中の食事・居住費
2.自分の支払う医療費には上限額があります。上限を超えた分は助成されます。
- 通院:14,000円 / 月額上限(144,000円 / 年間上限)
- 入院:57,600円 / 月額上限(44,400円 / 月額上限 ※過去1年以内4回以降)
<住民税非課税世帯> ※ひとり親世帯で住民税支払いの必要な人が一切いない
1.自分の支払う医療費
- なし
※情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『ひとり親家庭等医療費助成』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/shien/hitorioya/teate/iryohizyosei.html
3-2. 就労・自立支援
ひとり親の資格取得・職業訓練を支援する区の制度です。ひとり親世帯で年間数十万円の負担軽減につながります。心当たりのある人は活用することをご検討ください。
ひとり親家庭高等職業訓練促進給付金
ひとり親家庭の親が、看護師などの国家資格取得を目指して学校などへ通う場合に受け取れる給付金です。
家計の負担軽減を目的とした制度で、通学期間中『約7~14万円』が毎月支給されます。
また、卒業後に『2.5~5万円』の支給が別途あります。
支給条件にあてはまる資格かどうか中央区役所窓口に事前確認が必須となりますので、対象条件などとあわせて確認するとよいでしょう。
<住民税課税世帯>
- 高等職業訓練促進給付金:70,500円 / 月額
- 修了支援給付金(卒業後に支給):25,000円
<住民税非課税世帯>
- 高等職業訓練促進給付金:141,000円 / 月額
- 修了支援給付金:50,000円
※情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『ひとり親家庭高等職業訓練促進給付金』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/shien/hitorioya/syurojiritu/fkoso_20090327160053151.html
ひとり親家庭自立支援教育訓練給付金
ひとり親家庭の親が職業教育・訓練をするときに受けられる給付金です。
教育訓練終了後に支払った費用の『6割(上限20万円。1.2万円以下は対象外)』が支給されます。
雇用保険の教育訓練給付金を別途受けていると支給額が減ります。
※情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『ひとり親家庭自立支援教育訓練給付金』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/shien/hitorioya/syurojiritu/bosikatei.html
なお、本給付金も支給条件にあてはまる教育訓練かどうか中央区役所窓口に事前確認が必須となります。
対象条件などとあわせて確認しましょう。
3-3. 学習・生活支援
ひとり親家庭向けに、子供の無料学習会・ホームヘルパーの利用・娯楽施設の割引など、さまざまな学習・生活支援制度が用意されています。
こちらを活用すれば、家計の負担を軽減しながら、生活を充実させることができるでしょう。
中央区学習支援事業「ステップアップスクール」の実施
ひとり親家庭の子供で、中学1~3年生までを対象とした『無料』の学習会です。生徒1~2名に大学生・社会人のボランティア1名がつき、学校の教材を使用して1回2時間程度の個別指導学習を行います。
火・木・土曜日と夏・冬休みに全36回。定員30名で2020年3月まで実施予定です。
なお、受講条件に他の学習支援を受けていない、児童扶養手当の受給などもありますので、詳細は中央区役所窓口にご確認ください。
※情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『中央区学習支援事業「ステップアップスクール」の実施』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/shien/hitorioya/kasituke/stepupschool.html
ひとり親家庭ホームヘルプサービス
義務教育終了前の子供がいるひとり親家庭で、日常生活が困難となるようなトラブルが起きた場合、ホームヘルパーによる育児・家事の支援を受けることができます。
費用は『所得に応じた負担(7~9・17~22時の間は付加料金有り)』で、原則月12回までの利用制限があります。
利用にあたっては中央区役所窓口での登録申請が必要になります。
細かい派遣要件『ひとり親となり2年以内で、生活環境が悪化したときに利用できるなど』がありますので、登録申請とあわせて確認するとよいでしょう。
※情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『ひとり親家庭ホームヘルプサービス』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/shien/hitorioya/kasituke/hormuherupu.html
ひとり親家庭休養ホーム事業(宿泊施設)
ひとり親家庭の皆さんが、中央区の指定した旅館などに宿泊する場合、料金の助成『子供(3~12歳)6.3千円まで・大人(12歳~)7千円まで』を受けられます。
<指定施設>
- 伊豆高原荘 / 区民健康村『ヴィラ本栖』 / JTBが契約している旅館・ホテルなど
4月1日~翌年3月31日の間に1泊利用できます。
施設により中央区役所窓口での利用手続きが変わります。
詳細な対象者などとあわせて、中央区役所窓口にご確認ください。
※情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『ひとり親家庭休養ホーム事業(宿泊施設)』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/shien/hitorioya/kasituke/hormuzigyosyukuhaku.html
ひとり親家庭休養ホーム事業(日帰り施設)
こちらは、ひとり親家庭の皆さんが、中央区の指定した遊園地などを利用する場合、料金の助成『1人3千円まで』を受けられる制度です。
<指定施設>
- 東京ディズニーランド / 東京ディズニーシー / 東京ドームシティ
- 東京サマーランド / サンリオピューロランド / キッザニア東京
4月1日~翌年3月31日の間に1回利用できます。
なお、利用にあたっては中央区役所窓口で特別利用券を受け取る必要があります。
詳細な対象者などとあわせて、中央区役所窓口にご確認ください。
※情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『ひとり親家庭休養ホーム事業(日帰り施設)』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/shien/hitorioya/kasituke/hormuzigyohigaeri.html
東京都母子及び父子福祉資金
ひとり親家庭が経済的に自立した生活を送るために必要なお金を貸してくれる制度です。
『貸し出す資金の種類ごとに細かく貸付限度額・据置期間・利子などが設定』されています。
<資金の種類>
- 事業開始資金 / 事業継続資金 / 技能習得資金 / 修業資金
- 就職支度資金 / 医療介護資金 / 生活資金 / 住宅資金
- 転宅資金 / 結婚資金 / 修学資金 / 就学支度資金
連帯保証人が1人必要です。
返済方法は、償還期間内に元利均等払いで年賦・半年賦・月賦のいずれかで返します。
償還金を滞納すると、財産差押えなどの厳しい処分があります。
具体的な貸付内容・対象条件などは中央区役所窓口にご相談ください。
※情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『東京都母子及び父子福祉資金』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/shien/hitorioya/kasituke/bosihukusi.html
3-4. 住宅支援
母子家庭・ひとり親家庭に向けて安価な住居を提供する支援制度です。
こちらの制度を活用すれば、家計の負担が大きい住宅の家賃を大分軽減することができるでしょう。
母子生活支援施設の入所
18歳までの子供がいる母子家庭で、生活上のトラブルなどから子供の養育が難しいという場合、母子生活支援施設へ入所することができます。
費用は『その家族の前年分の所得税額等により決定』します。
居室の提供のほか、母子指導員による生活援助などを受けられます。
※情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『母子生活支援施設の入所』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/shien/hitorioya/sumai/bosiseikatu.html
区立ひとり親世帯住宅
住宅に困っているひとり親世帯のために用意された住宅です。
あき家が出ると募集が開始されます。
家賃は『世帯の所得金額に応じた金額』です。
中央区内に1年以上居住・年間所得金額240万円以内などの細かい申込条件があります。
詳細は募集時の案内でご確認ください。
入居者募集の告知は募集期間に新規ページで行われます。
<ひとり親世帯住宅>
名称 | 晴海ガーデンコート | 晴海アーバンプラザ |
所在地 | 東京都中央区晴海一丁目7番1号 | 東京都中央区晴海一丁目8番7号 |
建築年月 | 平成9年3月 | 平成13年4月 |
規模 | 52.0平方メートル / 2DK / 6戸 | 55.6平方メートル / 2DK / 9戸 |
使用料(月額) | 34,000円 | 36,000円 |
※情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『区立ひとり親世帯住宅』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kurasi/sumai/kotekizyutaku/hitorioyajyutaku.html
4. 中央区はひとり親家庭に住みやすい町
中央区のひとり親支援制度を一通り紹介させていただきました。
この制度を活用したいという人は記載した『問い合わせ先』へご相談ください。
実際に利用する方法について助言してくれるでしょう。
中央区はひとり親支援制度の充実ぶりからひとり親に人気ですが、子育て世代にも人気があります。
妊娠から子育てまで数多くの子育て支援制度が充実しているためです。
平成29年東京都人口動態統計年報(確定数)によると、中央区の特殊出世率は東京都23区内1位で、その出生率の高さから中央区に対する子育て世代の人気がうかがえます。
住みやすさも人気の理由です。
中央区の認可保育園の保育料は、東京都23区内で1~2位を争う安さで、東京都独自制度の認証保育所にも十分な補助制度があります。
また、治安のよさは常に東京都23区内の上位をキープし、交通の利便性の高さは東京都内でもトップクラスです。
子育て世代が住みやすい町ということは、ひとり親家庭にとっても快適で住みやすい町といえます。
中央区にお住いのひとり親家庭の人は、紹介したひとり親支援制度や子育て支援制度を最大限に活用して、より充実した生活をお楽しみください。
※認可保育園の保育料に関する情報元は以下の通りです。
- 認可保育園の保育料が安い区&高い区ランキング【東京23区】
URL:https://hokatsu.megurokko.com/hoikuryo/
- 働くママとパパを応援!東京23区・保育しやすい街の選び方【保育料編】
URL:https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/sumai_nyumon/iesagashi/hoiku-tokyo23-02/
※中央区認証保育所の補助制度に関する情報元は以下の通りです。
- 中央区公式ホームページ内『平成31年度(2019年度)認証保育所保育料の補助』
URL:https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/hoiku/ninsyohoiku/ninsyouhoikusyotouhoikuryou.html
※東京都23区内の治安に関する情報元は以下の通りです。
- 東京23区+26市の治安ランキングを公開!!
URL:https://shiromaru-life.com/tokyo-chian/
- 東京23区77地域の比較で分かった!本当に治安の良い・悪い街ランキング